大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(あ)527 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鈴木貢の上告趣意について。

所論は事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当

らない。(なお、原審の認定したところによれば、被告人は愛知県農地部耕地課管

理係長として、耕地課長の指導監督の下に同県下における耕地整理組合の事務指導、

土地改良区の設定認可ならびに監督整理事業の指導監督、農林漁業資金融資などに

関する職務を担当していた。そして同人は本件土地改良区の施行する区画整理事業

に要するトロツコレールの払下につき種々世話になつたことの謝礼の趣旨の下に供

与されるものであることの情を知りながら商品券を収受したというのである。しか

らば右トロツコレールの払下につき種々世話をした被告人の行為は、所論のように、

区画整理事業所要の資材に関する事項が同人の本来の職務に属しないものであると

しても、同人の本来の職務と密接な関係のある行為というべく、その謝礼として金

品を収受した以上、収賄罪の成立は免れない。また記録をしらべても、その余の所

論の点につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。)

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三四年一二月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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